報国寺は臨済宗建長寺派の寺院。美しい「竹の庭」があり、「竹の寺」と呼ばれています。
※2022年11月参拝
この記事の内容
足利家の菩提寺
報国寺を創建したのは足利家時(いえとき)という人。家時の孫が室町幕府を開いた足利尊氏です。
※創建は上杉重兼との説もある
尊氏が京都に幕府を開いたあと、鎌倉には鎌倉府が置かれ、足利氏の一族が鎌倉公方に就任。鎌倉を拠点に東国を統治しました。
※鎌倉公方:東国支配のために置かれた鎌倉府の長官
15世紀前半に鎌倉公方の足利持氏(もちうじ)が将軍家と対立し、永享の乱を起こしますが敗れ、鎌倉の永安寺(ようあんじ)で自害、子の足利義久も報国寺で自刃しました。
鎌倉というと源氏か北条氏のイメージが強いですが、足利氏も鎌倉とは深い縁があるんですね。
報国寺は足利・上杉両家の菩提寺だったところであり、足利家時公のお墓があります。
↓ 山門をくぐり境内に入ると、参道脇には写真のような庭があります。
↓ お地蔵さんがいらっしゃいました。
↓ 本堂です。
禅宗寺院の場合、「寺」の前に「禅」をつけた「◯◯禅寺」が正式名称です。「報国寺」でなく「報国禅寺」と呼ぶとなんかかっこいい。(個人の感想です)
「竹の庭」
拝観料(300円)を納めて「竹の庭」に入ります。
↓ 枯山水。
↓ 孟宗竹(もうそうちく)の林の中を歩いて回れるようになっています。
竹林の奥まったところには「休耕庵」という茶席があり、抹茶とお茶菓子がいただけるようになっています(拝観料とは別途)。
「やぐら」を初体験
庭からは、切り立った岩につくられた洞穴が見えます。
これは「やぐら」と呼ばれる鎌倉独特のもので、鎌倉時代中頃から室町時代前半にかけてつくられた横穴式墳墓です。
中には仏像や供養塔が安置されていて、家時公のお墓もここにあるとのことです。
初めて見たのでちょっとドキッとしました。
鎌倉は三方を山、一方を海に囲まれ、守るにはうってつけの場所なのですが、平地が少ないという特徴があります。そのため、岩を掘ってお墓にしたということです。
御朱印
竹がデザインされた御朱印帳を購入
鎌倉専用の御朱印帳として購入しました〜 地域ごとに分ける計画です♫
御朱印
直書き「聖大悲殿」です。
「大悲」とは観音菩薩の別名。「大悲殿」は観音さまが安置される御堂のことをいうそうです。
●報国寺の基本情報
・臨済宗 建長寺派
・山号:功臣山(こうしんさん)建忠報国禅寺
・御本尊:釈迦如来
・創建:1344年
・神奈川県鎌倉市
2022(令和4)年11月16日(水)参拝(60歳8か月)