喜多院(きたいん)は埼玉県川越市にある天台宗の寺院。境内に五百羅漢(ごひゃくらかん)があり、なごませてくれる。内部には「徳川家光公 誕生の間」や「春日局 化粧の間」(春日局(かすがのつぼね)は家光の乳母)があり、拝観が可能である。
この記事の内容
なぜ、「川越大師」と呼ばれるのか?
喜多院は「川越大師」とも呼ばれる。
13世紀の火災のあと再興されたときに、第18代天台座主(てんだいざす)の慈恵大師(元三大師)(じえだいし・がんざんだいし)が祀られたのが川越大師と呼ぶ由来のようである。開山や再興に直接かかわった人ではないらしい。
喜多院は徳川家とのゆかりが深い
喜多院に「徳川家光公 誕生の間」(客殿)や「春日局 化粧の間」(書院)があるのは家康の信任が厚かった天海大僧正が喜多院の住職になり、江戸城から移築されたからである。
重要文化財が多数
この2つは国指定重要文化財(重文)である。
喜多院ではほかにも山門、庫裏(くり)、慈眼堂(じげんどう)、鐘楼門(しょうろうもん)などが重文に指定されている。
喜多院には隣接して日本三大東照宮の一つとされる仙波東照宮(せんばとうしょうぐう)もあり、徳川家とのゆかりが深い。(このときは仙波東照宮に気づかず参拝できていないのだが・・・)
後日参拝したときの記事はこちら ↓
五百羅漢さんになごむ
羅漢って、どういう人?
客殿や書院などを拝観したあと五百羅漢を見物に。
羅漢は阿羅漢(あらかん)の略称で、小乗仏教では仏弟子の最高位、最高の悟りに達した聖者のことをいう。中国や日本で500人の羅漢に対する信仰が生まれ、五百羅漢像がつくられるようになった。
羅漢は大乗仏教では菩薩(ぼさつ)の下に置かれるとのことなのだが、ざっくり言えば「相当えらい和尚(おしょう)さん」といったところだろうか?
ちなみに、小乗仏教の「小乗」は「小さな乗物」の意味で、大乗仏教側からの軽んじだ呼称であり、正しくは部派仏教といい、東南アジア一帯で信仰されている。(自分も歴史の授業では小乗仏教と習った記憶があるが・・・)
日本三大羅漢の一つ
喜多院には十大弟子、十六羅漢を含めて533体、ほかに如来(にょらい)や菩薩像を合わせて538体が鎮座されており、日本三大羅漢の一つとされている。
一つひとつ表情や姿を見ていく。なごむな~
御朱印「川越大師」
御朱印帳
御朱印帳を購入(布張り・12×18cm)。
平等院と建仁寺で買った御朱印帳はまだ全然埋まっていないのだが、京都専用とし、こちらは「その他全国用」とする。
御朱印
直書きしていただきました。きれいな感じですね。
●喜多院の基本情報
・川越大師 喜多院(星野山(せいやさん)無量寿寺)
・宗派:天台宗
・文化財:国指定重要文化財
・拝観
客殿「徳川家光公 誕生の間」、書院「春日局 化粧の間」、庭園、五百羅漢は拝観料400円
・所在地:埼玉県川越市
2022(令和4)年10月26日参拝(60歳7か月)