車折(くるまざき)神社は、林立する朱色の玉垣が特徴的な神社。
境内にある芸能神社は、芸能人の名前を記した玉垣にぐるりと囲まれています。
※玉垣(たまがき):神社の社殿や境内の周囲にめぐらす垣
この記事の内容
車折神社
まずは、車折神社から紹介します。
▼表参道の入り口にあたる神門です。
目に鮮やかな朱塗りの玉垣がずらり並びます。
▼本殿前の大鳥居
普段は通れなくなっていて、右側の参道を進み、横から回り込むように本殿に向かいます。
▼大鳥居をふり返るとこんな感じ。
▼こちらがご本殿(拝殿)。
「車折」を「くるまざき」と読むのは、なぜ?
車折神社のご祭神は、平安時代後期の儒学者、清原頼業(きよはらよりなり)公です。
後嵯峨天皇が嵐山にご遊幸の際、頼業公を祀った社前で「牛車の轅(ながえ)が折れた」ので「車折大明神」の御神号を賜り、それ以後、「車折神社」と称するようになったとのことです。
納得。
しかし、「折」を「ざき」と読むのはどういうことでしょう?
「裂ける」「割ける」から来ているのでしょうか???
芸能神社
朱の玉垣は4000枚以上
その名もズバリの「芸能神社」。
▼朱の玉垣がびっしり並んでいます。
この玉垣は芸能関係者から奉納されたもので、奉納者の名前が書かれています。
玉垣の奉納はプロ・アマ問わず、芸能・芸術・技芸の全ジャンルにわたって申し込めるとのこと。
ざっと見ただけですが、俳優、アーティスト、タレント、芸人のほかに構成作家、モデル、劇団四季・バレエ・箏(こと)・三味線関係者などの名前がありました。
ご祭神は天宇受売命
天宇受売命(あめのうずめのみこと)は記紀神話に登場する女神。
特に「天の岩屋戸(あめのいわやど)」伝説で大活躍します。
太陽神・天照大御神(あまてらすおおみかみ)が、弟の須佐之男命(すさのおのみこと)の乱暴に怒って天の岩屋と呼ばれる洞窟にお隠れになると、世界は真っ暗になってしまいました。
困った八百万の神々は一計を案じます。
天宇受売命が天の岩屋戸の前で卑猥な踊りをして、八百万の神々を大笑いさせます。
その笑い声を不審に思った天照大御神が天の岩屋戸をそっと開けたところを天手力男神(あめのたじからおのみこと)が天照大御神を引き出し、再び世界に光が戻ったというお話です。
そのため、天宇受売命は芸能の女神とされているんですね。
また、天宇受売命は邇邇芸命(ににぎのみこと)が高天原(たかまのはら)から葦原の中つ国(地上界)に降臨した「天孫降臨」伝説でも、邇邇芸命といっしょに天降り、重要な役割を果たしています。
清少納言社
清少納言は『枕草子』の筆者として有名ですね。一条天皇の中宮・藤原定子(ていし)に仕えた才女です。
清少納言は、車折神社の御祭神・清原頼業公と同じ一族なので、この地に祀られています。
清少納言の「清」は清原氏を意味しますが、なぜ「少納言」と呼ばれるかは不明らしいです(豆豆知識)。
「才色兼備お守り」を購入
家族のお土産に「才色兼備お守り」をいただきました(800円也)。
そのほかの摂社・末社を簡単に紹介します。
清めの社(やしろ)
鳥居の奥にあるのは石をモチーフにした円錐形の立砂とのこと。
この「清めの社」のパワーで車折神社の境内には「悪運・悪因縁の浄化」「厄災消除」のご神力が充満しているとのことです。
水神社
龍神さまを祀ります。車折神社の神事・三船祭には龍頭船が出船するそう。
弁天神社
ご存じの弁天様をお祀りしています。
弁天さまは金銀財宝や幸福を授けてくれる女神。絶世の美女とも云われることから、「金満美麗お守り」が用意されていました。
▼こちらは裏参道側の鳥居と社号票です。
御朱印「車折神社」
直書きです。右上は牛車の車輪でしょうか? かわいい。
●車折神社の基本情報
●芸能神社の基本情報
2023(令和5)年3月6日(月)参拝(61歳0か月)