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神社仏閣めぐり初心者が始めた「なるほど」参拝紀行

【京都・龍安寺】強烈すぎる!御朱印|60歳からの御朱印めぐり〔032/541〕

龍安寺_雲龍図龍安寺枯山水の庭園「石庭」が有名な禅宗寺院。世界遺産に登録されています。

静寂な禅寺とはミスマッチ(?)な豪快な御朱印をいただきました。

この記事の内容

龍安寺駅から総門へ

嵐電京福電鉄)の北野白梅駅から龍安寺駅へ行き、徒歩で向かいました。

Googleマップでは、「きぬかけの路」に出てから西へ進んで山門をめざすルートを案内していましたが、町の標識に従って進むと、総門にたどり着きました。

龍安寺_総門

総門

石畳の参道を進むと「きぬかけの路」に出て、渡った先が龍安寺です。

龍安寺_山門

山門

拝観受付を済ませて参道を進みます。

お堂は奥まったところにあり、歩き進むにつれ静寂さが増していきます。

▼階段の先に見えるのが庫裡(くり)です。

龍安寺

庫裡から内部拝観

禅宗寺院の庫裡は本来、「寺の台所」の意味だそう。現在では、台所兼寺務所として参拝客を迎えてくれます。

龍安寺_庫裡

庫裡

白壁と木組みのシンプルな構成が特徴です。

▼中に入るとご覧の書画が出迎えてくれました。

龍安寺_庫裏

禅寺の雰囲気を醸し出しています。

龍安寺_庫裏

枯山水庭園「石庭」

方丈(ほうじょう)へ移動すると、お目当ての「石庭」が現れました。
※方丈:禅宗寺院における住職の居室

正式名称は方丈庭園で、国の史跡および特別名勝に指定されています。

龍安寺_石庭

1975年に龍安寺を訪れたエリザベス女王が絶賛し、世界的に有名になりました。

白砂には5つの石組みが配置されています。

石の総数は15左から五・二・三・二・三の配置だそうです。見てみましょう。

龍安寺_石庭

「五」:左右の平たい石を数えて五つ

龍安寺_石庭

「二」:石と苔の色合いがなじんでいる

龍安寺_石庭

白砂の砂紋が美しい

龍安寺_石庭

「三」:手前の石の色が異なる/「二」:右の石だけ角張っている

龍安寺_石庭

「三」:右端後方に背の低い、少し色の違う石がわずかに見えている

枯山水は奥が深そうです。たくさん見るだけでなく、勉強も必要そう。

「今はまだ枯山水を語らず」です。

龍安寺_石庭

「ミニ石庭」 目の不自由な方のためのものとのこと

特別公開「雲龍図」

龍安寺の方丈(国指定重要文化財)には襖絵として「雲龍図」が描かれています。

元首相の細川護熙(もりひろ)氏の揮毫とのこと。氏が奉納された32面の雲龍図のうち、8面が特別公開されていました(特別公開は令和5年度も続くとのこと)。

龍安寺_雲龍図

禅寺に龍が描かれるのは、なぜ?

ところで、禅寺などでは龍の絵をよく見かけますが、なぜでしょう?

まとめてみました。

まず、龍について

・想像上の動物
・体は大蛇に似るが、4本の足・各5本の指を持つ
・顔は長く耳があり、頭に2本の角、長いひげを持つ
・背には81枚の鱗(うろこ)がある

龍安寺_雲龍図喉の下に「逆さ鱗」があり、龍はこれに触れた者を必ず殺してしまう
 ⇒これが「逆鱗に触れる」の由来らしい。

「逆鱗に触れる」は、

「君主や上司、目上の人などの機嫌をそこねてしまい、激しく怒られることのたとえ」として使われますが、

言葉の由来としては、

龍を乗りこなそうとすると、背中にまたがり首のあたりにつかまることが想定されるが、うっかりのどの下に手が触れてしまう、そして・・・・・

という相当シリアスな状況を言うのですね。

水中または地中に潜む
雲を起こして雨や雷を呼び、竜巻となって自在に飛翔する

龍安寺_雲龍図

龍神が仏法の雨を降らせる

恐ろしそうな龍ですが、仏教では守護神の一つとされています。

・仏教を守る八部衆の一つであり「龍神」ともいわれる
 ※八部衆:お釈迦さまに教化され、仏法を守護する異教の神々
水をつかさどり、航海や雨乞いの守護神。また、寺院を火災から守るともされる
法の雨(仏教の教え)を降らせる
 ⇒法堂(はっとう)の天井によく描かれる
  ※法堂:禅寺で住持が法を説く堂。他の宗派の講堂にあたる

仏教の守護神はほかにもいろいろありますが、雨を呼ぶ霊力を持つ龍神が「法の雨(仏教の教え)を降らせる」という考え方がポイントなのでしょうか?

法堂の龍図としては、建仁寺の「双龍図」が大迫力です。

pirooh.hatenablog.com

龍安寺_雲龍図

ひと通り拝観し外へ。

龍安寺_勅使門

勅使門(重要文化財

この裏が「石庭」です。背後に見えるのは方丈の屋根。

▼大きな池に沿って歩きます。

龍安寺_鏡容池

鏡容池(きょうようち)

鏡容池では四季それぞれに美しい草花が楽しめるそうですが、花の季節にはまだ少し早かったようです。

龍安寺_鏡容池

華やかな北野天満宮から静かな龍安寺に来て、はじめは寂しさも感じましたが、心が落ち着き、清々しい気持ちで龍安寺をあとにしました。

御朱印「石庭」

強烈な御朱印をいただけました。

直書きです。御朱印帳からはみ出さんばかりの筆ぶりに思わず「すごっ!」。

龍安寺_御朱印

 

龍安寺の基本情報

臨済宗妙心寺派
山号:大雲山
・御本尊:釈迦如来
・創建:1450年
文化財重要文化財世界文化遺産
京都市右京区

2023(令和5)年3月6日(月)参拝(61歳0か月)