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神社仏閣めぐり初心者が始めた「なるほど」参拝紀行

【鎌倉・浄智寺】森深し ここは鎌倉 谷戸の寺 |60歳からの御朱印めぐり〔017/541〕

浄智寺鎌倉五山4位。禅寺らしくない(?)おしゃれな楼門があるらしい。※2022年11月参拝

浄智寺

ここは山寺?

円覚寺から県道21号線に出て歩き、右に折れた先に浄智寺があります。

浄智寺_山門

山門前

円覚寺からは徒歩約6~7分しか離れてませんが、樹々が生い茂り、山中の寺院に来たかのよう。(北鎌倉駅からは徒歩約8分)

▼山門をくぐって進むと、2階建ての楼門があります。

浄智寺_鐘楼門

よくある山門とはちょっと雰囲気が違いますね。2階の花頭窓がおしゃれ。

鎌倉では珍しい唐様の建築とのこと。2階部分に鐘が吊り下げられた鐘楼門です。

これで来世もハッピーに?

▼本堂です。

浄智寺_本堂

ご本尊は「三世仏」。左から阿弥陀如来、釈迦如来弥勒(みろく)如来の順に祀られています。

如来像が三体あるなんて最強かも。それぞれ「過去・現在・ 未来」の時を象徴しているのだそうです。

過去=阿弥陀如来 現在=釈迦如来 未来=弥勒如来

弥勒如来(菩薩)は、釈迦入滅後、56億7000万年後!に釈迦の救いに漏れた人たちを救いにやってくる仏さま。

過去・現在に関しては、必ずしも上の図式のように決まっているわけではなく、過去=釈迦如来・現在=阿弥陀如来の考え方もあるようです。

いずれにしても、「三世仏」にお参りしたので、これからの人生(と来世?)ものほほんと過ごせるかな~???

▼茅葺の書院。

浄智寺_書院

鎌倉五山4位

北条氏ゆかりの寺院

浄智寺鎌倉五山4位に列せられています。

第5代執権・北条時頼の三男・宗政(第8代執権・時宗の弟)の菩提を弔うために創建されました(1281年)。

このころは北条氏の勢力が強大になり、禅宗も盛んで、最盛期には七堂伽藍を備え、11の塔頭(子院)を擁する大寺院だったようです。

その後、鎌倉の衰退と関東大震災による倒壊などにより、現在は、鐘楼門、本堂、書院などの伽藍構成になっています。

谷戸に大寺院を建立

このあたり(山ノ内地区)は北条氏の所領であったことから、谷戸(やと・山あいの狭小な平地)に手を加えて大寺院をつくったようです。

▼こんな巨岩も。

浄智寺_境内

岩肌があらわになった崖には「やぐら」と呼ばれる横穴が掘られ、石塔や石仏が安置されています。

布袋尊もその一つ。鎌倉七福神の一つなのだそう。

浄智寺_布袋尊

「やぐら」については、報国寺の記事で少し詳しく書いていますので、ご参照ください。↓

pirooh.hatenablog.com

野趣たっぷりで、ほかのお寺とは一味違う浄智寺でした。

御朱印「曇華殿(どんげでん)」

直書きしていただきました。

浄智寺_御朱印

「曇華殿」は本堂の名称です。

「曇華殿」の「曇華」は、三千年に一度咲くという「優曇華うどんげ)」のこと。

 

浄智寺の基本情報

臨済宗 円覚寺派鎌倉五山四位
山号:金宝山(きんぽうざん)
・御本尊:三世仏(阿弥陀如来・釈迦如来弥勒如来
・創建:1283年
・開基:北条師時
・神奈川県鎌倉市

2022(令和4)年11月24日(木)参拝(60歳8か月)