浄智寺は鎌倉五山4位。禅寺らしくない(?)おしゃれな楼門があるらしい。※2022年11月参拝
ここは山寺?
円覚寺から県道21号線に出て歩き、右に折れた先に浄智寺があります。
円覚寺からは徒歩約6~7分しか離れてませんが、樹々が生い茂り、山中の寺院に来たかのよう。(北鎌倉駅からは徒歩約8分)
▼山門をくぐって進むと、2階建ての楼門があります。
よくある山門とはちょっと雰囲気が違いますね。2階の花頭窓がおしゃれ。
鎌倉では珍しい唐様の建築とのこと。2階部分に鐘が吊り下げられた鐘楼門です。
これで来世もハッピーに?
▼本堂です。
ご本尊は「三世仏」。左から阿弥陀如来、釈迦如来、弥勒(みろく)如来の順に祀られています。
如来像が三体あるなんて最強かも。それぞれ「過去・現在・ 未来」の時を象徴しているのだそうです。
弥勒如来(菩薩)は、釈迦入滅後、56億7000万年後!に釈迦の救いに漏れた人たちを救いにやってくる仏さま。
過去・現在に関しては、必ずしも上の図式のように決まっているわけではなく、過去=釈迦如来・現在=阿弥陀如来の考え方もあるようです。
いずれにしても、「三世仏」にお参りしたので、これからの人生(と来世?)ものほほんと過ごせるかな~???
▼茅葺の書院。
鎌倉五山4位
北条氏ゆかりの寺院
第5代執権・北条時頼の三男・宗政(第8代執権・時宗の弟)の菩提を弔うために創建されました(1281年)。
このころは北条氏の勢力が強大になり、禅宗も盛んで、最盛期には七堂伽藍を備え、11の塔頭(子院)を擁する大寺院だったようです。
その後、鎌倉の衰退と関東大震災による倒壊などにより、現在は、鐘楼門、本堂、書院などの伽藍構成になっています。
谷戸に大寺院を建立
このあたり(山ノ内地区)は北条氏の所領であったことから、谷戸(やと・山あいの狭小な平地)に手を加えて大寺院をつくったようです。
▼こんな巨岩も。
岩肌があらわになった崖には「やぐら」と呼ばれる横穴が掘られ、石塔や石仏が安置されています。
「やぐら」については、報国寺の記事で少し詳しく書いていますので、ご参照ください。↓
野趣たっぷりで、ほかのお寺とは一味違う浄智寺でした。
御朱印「曇華殿(どんげでん)」
直書きしていただきました。
「曇華殿」は本堂の名称です。
「曇華殿」の「曇華」は、三千年に一度咲くという「優曇華(うどんげ)」のこと。
●浄智寺の基本情報
・臨済宗 円覚寺派/鎌倉五山四位
・山号:金宝山(きんぽうざん)
・御本尊:三世仏(阿弥陀如来・釈迦如来・弥勒如来)
・創建:1283年
・開基:北条師時
・神奈川県鎌倉市
2022(令和4)年11月24日(木)参拝(60歳8か月)