鎌倉の大仏は日本で2番目に大きい大仏。大きいだけでなく、ある女性が「美男」だと褒めたという。いったいどんなお顔、お姿なのでしょう?
長谷寺から鎌倉大仏のある高徳院へ向かいました。徒歩7分くらいです。
露座の大仏
境内に入って少し進むと大仏が見えてきます。
鎌倉の仏像では唯一、国宝とのこと。
鎌倉大仏は1252年(鎌倉時代)に造立が開始された金銅仏で、当初は金ピカだったよう。
大仏殿の中に安置されていましたが、台風と1495年(室町時代)の大地震で大仏殿は倒壊。以後、露座の大仏となりました。
その後、500年以上の歳月が流れていますが、奈良・東大寺の大仏が後世の補修が甚大なのに比べ、鎌倉大仏はほぼ造像当初の姿を保っていて貴重なのだそうです。
素晴らしい!
日本で2番目に大きい大仏
鎌倉大仏は東大寺の大仏に次いで日本で2番目に大きい大仏です。
高徳院のHPに鎌倉大仏と東大寺の大仏を比較した表が載っていましたので、抜粋して載せます。
https://www.kotoku-in.jp/characteristic.html
全体的に東大寺の大仏が大きいですが、「眼長」(上から4つ目)はほぼ同じなんですね。
体に比べて頭部が大きいのは鎌倉期に流行した宋風の仏像の特色なのだそうです。
こうして見比べると、鎌倉大仏のお顔は横幅が広そう。
東大寺の大仏についてはこちらの記事をご参照ください。↓
顔は大きいけど、美男(?)
与謝野晶子(明治〜昭和期の歌人、詩人)は鎌倉大仏のことを美男だと称えました。
境内に与謝野晶子の歌碑があり、次の歌が刻まれています(参拝のときは気づかなかったのか、写真はありません)。
美男におはす 夏木立かな」
どうでしょう?
▼おっきな背中。このように背中まで見られるのは貴重なのでは?
上部にある窓は、鋳造の際に使用した中土と中型を外へ取り除くために設けられたもののよう。
▼斜め後ろから見ると、猫背っぽい。
猫背と思ったのは個人の感想ではなく、猫背気味の姿勢も鎌倉期の仏像の特色の一つらしいです。
大仏さまに向かって右側の回廊内壁に巨大な藁草履が飾ってあります。
戦後間もない1951年、「大仏様に日本中を行脚し、万民を幸せにしていただきたい」と願う茨城県常陸太田市松栄町の子どもたちによって奉納されたもので、1956年以降、3年に一度の寄進が続けられているとのことです。
いい話ですね。
御朱印「阿弥陀如来」
コロナ対応で書き置きのみの授与でした。
今年(2023年)3月から朱印帳への記入を再開しているようです。
●高徳院の基本情報
・浄土宗
・山号:大異山(だいいざん)
・ご本尊:阿弥陀如来
・創建:不詳
・文化財:国宝
・神奈川県鎌倉市
2022(令和4)年11月17日(木)参拝(60歳8か月)